赤と黄


本誌4コマネタ
アシスタント黒子




「もしもし」
『あ、もしもーし』
「名前は?」
『匿名でお願いするっス!』
「涼太か。不幸な話はたくさんありそうだな。聞かせてくれ」
『匿名の意味が無いうえに扱いがひどいっ!』
「話は無いのか?切るぞ?」
『え?その切るは電話の切るっスか?なんかシャキシャキ聞こえるんだけど…もしかしてハサミの方の切るっスか…?』
「涼太を切るという意味だ」
『Killの方!?』
「鐘が鳴るまで話すか電話が切れるまで話すかはお前の自由だ」
『電話が切れたらオレ死ぬんスよね…赤司っちが面白いと思ってくれる不幸なエピソード…とはちょっと違うかもだけど……いいっスか?』
「話してみろ」
『先月とあるバラエティー番組のクイズ企画に出させて貰ったんスよ。そのクイズ企画の優勝賞品最新家電って聞かされてたんでちょっと頑張ったんス。そしたらなんと優勝出来たんスよ!』
「涼太にしては珍しいが…ただの自慢話か?」
『違うっスよ。で、優勝賞品の最新家電っていうのが炊飯器で。しかも家にあるやつと全く同じ!もーこれ頑張って損したって思ってたんス。そんでそれ家に持って帰ったら同居人がこれアイツにあげたらいいんじゃねえの?って。アイツって?って聞いたら赤司っちって言うんスよ!どうやらその炊飯器豆腐作れるらしいんス!』
「ほう」
『赤司っちいらないっスか?』
「くれるのか?」
『もちろんっス!』
「では有り難くいただこう」
『良かった!』
「明日にでも送っておいてくれ。じゃあな」
『え、ちょ』プツッ
「今のプツッは黄瀬くんが切られた音じゃないですよね…?」
「炊飯器があったからね。電話を切るだけにしておいたよ」
「そうですか。放送事故にならなくて良かったです」



──────────
・きーちゃんの同居人は言わずもがな。
・豆腐が作れる炊飯器は実際に存在するよ!

2013/12/24

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