その前にオレが溶ける



「暇やなー」

「結局誰も来ねーからな」

「お菓子食べてばっかやし」

『もう食品研究部に名前を変えたらどうだ』

「は?」

「何て?」

『その名の通りだ』

「食品を研究すんのか?」

「小学生の自由研究か!」

『君たちにはちょうどいいんじゃないか?』

「小学生レベルだと思われてんでボッスン」

「オレ?」

『そんなに暇なら金のエンゼルくらい当ててみたらどうだ』

「ああ、あれなかなか当たんねーよな」

「アタシ銀なら実物見たことあんで」

「マジで!?」

「いつまでたっても5枚集まらへんからってオカンが捨てたけどな」

「うわもったいねえ!」

「ていうかペロリンが当たったんやからエンゼルくらい当たるんちゃうん?」

「お前が当てたんじゃねーけどな」

「よっしゃ!ちょおお前コンビニ行ってこい!」

「きたよこのパターン…!いっつもオレじゃねーか!たまには自分で行けよ!」

「暑いからイヤや!」

「オレだって嫌だ!」

『オレは行くぞ』

「マジか」

「珍しなあ」

『ここにいても退屈なだけだろう』

「せやな…依頼人来えへんもんな…よし、アタシも行く!」

「あ、ずりーぞ!オレも行く!」

「ボッスンは留守番やろ」

「イヤだ!オレも行く!」

「じゃあ行けや」

「え?」

「1人で行ってこい」

「あ!さてはお前ら最初からこうするつもりだっただろ!」

「ほら早く行けや」

「…覚えてろよお前ら!」

ガラッと扉を開けば外から熱い空気が押し寄せてくる。

「ダメだ…ここから先は…!くっ…」

「はよ行け!」

ガッと背中を押され暑い廊下に閉め出された。

「アイスも買ってきいやー」





その前にオレが溶ける





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -