∵ 出演依頼

「なんでまたこんなことになってんだよ!」
「しゃーないやんモモカのためやって!」


遡ること数時間前。
野球部のボールがどこか遠くに飛んでいったらしくボール探しに出向いていた時だった。

〜〜♪

「お、モモカから電話や」
「珍しいな」

「何やのモモカ!久しぶりやな!」
『久しぶり、姉さん。相変わらず元気そうだね』
「なんや?なんか用事か?」
『いきなりで悪いんだけど、ボス男達に頼みがあるんだ。』



「っちゅーわけで、インフルエンザで出れへん子がおるから代わりに出てほしいんやって!」
「いやいやそんでなんでオレら女装なの!?」
「女子に混じって男かどうか分からんようにせなアカンらしいねん」
『あの番組は人気だぞ。ボッスンは人気者だぞ』
「オレ人気者……よし分かった!」
「(分かりやすっ!)あ、そんでな、4人足りひんらしいねん。ボッスンとスイッチだけだと2人足りんのやけど」




「…ちゅーわけや、椿と加藤も来い」
「何故ボクがまたそんなことを!」
「そうだ!オレは別に構わないが何故会長を晒し者にしなきゃならないんだ!」
「加藤はいいのかそれで!?」
「よし、…スイッチ!」
『加藤、ここに椿の秘蔵写真がある。欲しいなら…』
「分かった」
「おいキリ!ていうかなんだその写真は!」

「会長、失礼します」
「放せキリ!抱えるな!」
「よっしゃ、ほな行こか!」



テレビ局の外でモモカのマネージャーと合流し、中に入った。


「モモカー連れてきたでー」
「ありがとう姉さん!さっそくだけどスタイリストさん達が待ってるから頼むよ!」

1時間30分後

「きゃぁぁあ!やっぱ可愛いわー!ほんで加藤なんやの!大人の色気か!たまらんわー!ちょおみんなで記念写真撮ろう!モモカも一緒に!」
「本当にみんな女の子みたいだね!びっくりだよ!」


もうそろそろスタンバイお願いしまーす、というスタッフの声がするのは5分後のことであった…。




──────────
中途半端…



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