∵ 喉には 「これ新作やねんて!さっき買うてきたんや!ちょっと食うてみ!」 そう差し出されたペロキャンを遠慮なく口に突っ込まれる。 …が、瞬時に味覚が拒否反応を起こしオロロロロロと吐きそうになる。 「…いきなり何すんだよ!もう授業始まんだぞ!?俺これから一時間口ん中不愉快過ぎるだろ!」 「なんでなん?ごっつ美味いで!これ!」 「バッカ!こっち向けんじゃねえ!」 始業のチャイムが鳴り始めた気がしたが教室から走り去った。 といっても近くの蛇口に口を濯ぎにいったのだが。 「あんな不味いもん食えるかよ、全く」 ガララッ… 「遅いぞ藤崎」 「すいませーん」 当然の如く降りかかる教師の言葉に適当に相槌を打ち席につく。 「じゃあ、藤崎こっから読め」 一限は古文だったようで並べられた意味不明な文章を仕方なく読んだ。 「えーと、……あ?これなんて読むんだ?」 否、読めなかった。 「もういい。鬼塚、代わりに読んでくれ」 あまりに読めなかったのか教師は諦めたようでヒメコにパスした。 キーンコーン… 「やっと終わったぜ!」 「ボッスンちょい待ち」 教室から出ていこうとすると、ヒメコに呼び止められた 「あ?」 「ボッスンてちょっと変な声しとるよな」 「なんだよ悪いかよ。個性だよ個性」 「アンタに個性なんかあらへんわ」 「酷いなおい!」 「…お前の喉には何が入ってるんや?」 「は?」 「いやいや、せやから!アンタの喉には何が入ってん?」 え、何この流れ…あれだよな、これあれだよな… 俺そんな変な声か? 「ぺ、ペロキャン…?」 「なんでやねん!」 バシッ 「いってーな!何すんだよ!」 「なんでペロキャン食うてそない変な声なんねん!」 「なるよ!きっとボイスチェンジャー使った声と一緒だよ!」 「んなわけあるか!……まあええ。次の休み時間にまた聞くからな。次間違ってみ?どうなるか分かっとるやろな?」 「どうなるの何されんの俺死ぬの!?」 今日は一日が長くなりそうだ。 ────────── ネタ:新喜劇 ヒメコは関西だし、ボッスンはお笑い詳しいし このネタはアニメ化にふさわしいネタだと思うのよ! あ、よっちん大好きだよ?変な声じゃないよ? とりあえず続きが気になりますねw 彼はなんて答えるんでしょうか |