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ア「頼んだぞ、シンク…!『見て。王子様が居るわ。』此処でまた一歩横に…『まぁ、本当!素敵だわ!』」


リ「アイツならきっとやってくれる…。『あら、本当だ…わね。王子様のお目に留まるように頑張りなさい。』」


ア「無理ある言葉遣いだな…





ヴ「『盛り上がる舞踏会の中、遂にシンデレラがやって来ました。』」


アリ「(ラルゴにおんぶされながら舞台に登場)『ありがとう、お馬さん。』


ラ「『ヒヒーン…』」


アリ「(舞台袖に去って行くラルゴ馬を見送って振り返る)『凄い、です…食べ物……じゃなくて、人の数が……っ』(きょろきょろと周りを見回してシンク王子を見つける)」


シ「…どうしろって言うんだよ……『父上も母上も早く良い相手を見つけろと煩いが…私はまだ結婚する気など毛頭ない。』」


アリ「シンク…棒読みは良くない、です。『王子様…やっぱり格好良い、です…』(シンク王子をじっと見つめる)」


シンク「良いだろ、別に。まともにやってるだけマシだと思って。(周りを見回す中漸くシンデレラを見つける)『…おや、あれは美しいお嬢さんだ。』(椅子から降りるとゆっくりシンデレラに近づく)『お嬢さん、私と一曲踊りませんか?』(シンデレラに手を差し出す)…くっこんな台詞…屈辱…


アリ「でも似合ってる、です。『喜んで、です!』(その手を取って一緒に踊り出す)」


シ「誉められても嬉しくないよ。…アドリブ入るけど、黙ってて。『お嬢さん。そのドレスは、もしや魔法のドレスではありませんか?』」


リ「…行け、シンク……っ(くるくる独りで踊りながら拳を握る)」


ア「お前に全てが懸かっている…!(一人二役で談笑中)」


シ「『噂に聞いた事があります。しかしそのドレスは、夜の12時になると消えてしまうそうなのです。』はい、此処で【それは大変、帰らなくちゃ】


アリ「は、はいです!『それは大変、です…帰らないと……!』(時計を見てから慌ててシンク王子から離れる)」


シ「『お待ち下さい、お嬢さん…!』」


アリ「(振り返らずにパタパタと舞台袖に退場)」


シ「『…行ってしまわれた……』…ってあれ?靴…は……?


アリ「…あ……(脱ぎ忘れた靴を見て固まる)」


シ「う、嘘だろ……





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