2 アリ「(継母と姉がいなくなった方を見ながら)『羨ましい…です。舞踏会…アリ…シンデレラも、行きたい…です。』(ビチャビチャと雑巾を振り回す)」 ヴ「『シンデレラも舞踏会に行きたかったのですが、シンデレラにはその為のドレスが無かったのです。』」 アリ「…台詞…何だっけ?えっと…『取り敢えず舞踏会、行きたいです……。』」 デ「ち、違うでしょうが!そこは【薔薇の魔法使い様助けて下さい!】でしょう!(舞台袖から小声で叫ぶ)」 リ「良いからさっさと行け!(後ろから蹴り飛ばす)」 デ「ぐほっ…『あー、コホン。お嬢さん、お困りのようですね。ですが、安心しなさい。この薔薇のディ…薔薇の美しい魔法使い様が来た限りは、もう安心です。さぁ、出よ!美しいドレスとカボチャの馬車!』(手に持った杖らしき棒を適当に振り回す)…あっ(棒が空高く吹っ飛ぶ)」 ――ガンッ アリ「……。」 リ「ま、不味いぞ…アリエッタの怒りに反応して、魔物が立ち上がった……」 ヴ「強制的に話を進めるしかないな。『魔法使いが棒を一振り……振り回すと、見る見るアリエ……シンデレラは美しいドレス包まれ、目の前にはカボチャの馬車が現れました。』」 ラ「(慌てて舞台袖より登場)『ヒヒーン……』」 アリ「……っぷ……(照明が消えた隙に汚い服を脱ぐと中からドレスが出てくる)」 リ「おお、ラルゴを見てアリエッタの機嫌が治ったぞ。」 ラ「…複雑な気分だ……」 アリ「『わぁ、魔法使いさん凄い、です。』(嬉しそうにくるくると回ってドレスをアピール)」 デ「た、助かった……『そうでしょう、そうでしょう。私に掛かればこんなの楽勝ですよ!では、楽しんで来なさい!』(空に浮かぶ椅子に乗ってくるくる周りながら退場)」 アリ「…あれ?何か足りないような気も……『良かった、これで舞踏会に行ける、です!』(疑問を感じながらもパタパタ舞台袖に退室)」 ア「…なぁ、魔法は12時までって台詞、言ったか?」 デ「ああ、忘れましたね。」 リ「なっ…く、フォローは頼んだぞ、シンク!(舞台へ登場して行ったシンク王子へ叫ぶ)」 シ「ほ、本気…!?(後ろから掛かった声に表情引き攣ったまま舞台中央の椅子に座る)」 _ ←→ back |