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「アッシュ!顔が真っ赤です!熱があるのですね!」


「ち、違っ…これは……!!」


「熱は?計りましたの?」


「いや、計ってないが……」



結局はナタリアのペースに流されるアッシュ。



「それは大変ですわ!酷い熱でしたらお医者様に診て頂かないと……」


「だ、大丈夫……なっ!!」


「アッシュ、動かないで下さいませ。私が熱を計りますから。」



いつの間にかアッシュに馬乗りになったナタリア。


アッシュは魚のように口をパクパクさせ、言葉を失う。


ナタリアがアッシュの額に自分の額を付け、暫し考える。


しかしナタリアの顔が、息が掛かる程近くにある状態で、アッシュの体温が正確に計れるはずもなく。



「あ、アッシュ……本当に熱いです!!」



心底困ったような表情で告げるナタリア。


近い、近い、近い。


アッシュは理性を堪えながらナタリアを押して下りるよう促した。


……世間知らずは怖いと納得。



「アッシュ、やはり医者を呼びましょう!」


「大丈夫だ!これは、その…熱じゃなくて……」


「熱じゃない…?だって、こんなに顔も赤く、体温も高いですわ…?」


「だ、だから……」


「だから……?」



今度こそ答えを聞くまでは引き下がらないと言った表情のナタリアに、アッシュは開き直ったように赤い顔で叫んだ。



「お前が傍にいるから嬉しくて、何か恥ずかしいんだよ!」



もうこれ以上無いと言う程顔が真っ赤のアッシュ。


ナタリアは感動したように瞳を輝かせた。



「アッシュ……」


「フンッ…こんな事、言わせるな……」



ふいと顔を逸らしてしまったアッシュだが、ナタリアの感動は止まない。





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