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―必要とされてるレプリカのご託は聞きたくないね。―



【Word of deterioration goods.】



僕は、ふと思い出した…──




昔、とあるレプリカが僕に言った。「シンクは必要とされていない事なんかない」と



僕はその言葉に対して笑った。勿論、嬉しいだなんて感情が含まれた笑いなんかじゃない。自嘲的で、自分を卑下するような笑いだ


そしたらそのレプリカは、「シンクは可哀想」って、こう言ったんだ


その時は、その言葉の意味なんて分からなかった。分かりたくもなかった。僕は別に可哀想じゃないし、そんなレプリカの言葉なんてどうでもよかった



「シンクはシンクだから」



そのレプリカは続けて言った。…僕は僕?…有り得ない。僕はレプリカ。劣化した、代用品にすらならないレプリカ。そんな僕が、あんたの言う「一人の人間」なわけがない


だから僕は言った。再び自嘲的な笑みを浮かべ、突き放すように…




『必要とされてるレプリカのご託は聞きたくないね』






その後僕はもう一度、そいつじゃないレプリカに同じ事を言った…──





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