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06.クリスマスソングを熱唱せよ、カラオケ大会?





「…あわてんぼうの〜サンタクロース〜…♪」


小さな声で歌を口ずさむアリエッタ。


「これだぁぁっ!!」


何かに目覚めた私は体が勝手に動き、マイクを準備していた。


「さぁ、皆。」

「…さぁ、ってオイ。てめぇ、何を考えてやがる。」

「良くぞ聞いてくれた、アッシュよ。誉めて遣わす。」

「…何かムカつくな。」

「今日はクリスマスだろう?だからカラオケ大会をしよう。」

「Σだからって繋がってねぇよ!!」

「一人一人順番に好きなクリスマスソングを歌うのだ。さぁ、歌えアッシュ。」

「いや、待て。何で俺からなんだ。」

「アイウエオ順だ。」

「成程な…Σって納得してる場合じゃねぇ!!俺は嫌だからな、絶対に!!」

「…大人しく歌え、さもなければ…ナタリア姫を呼ぶぞ。」

「Σま、待て!!」

「きっと話したら、お前が歌うのを見たがるんだろうな……」

「…ぐっ…分かった、歌えば良いんだろ!?屑がっ!!」

「そうだ。さぁ舞台へ……」

「ああ…ってオイ!!明らかにさっきと場所が変わってるぞ!?つーか町のど真ん中に設置かよ!!」

「ああ、六神将と民の親睦を深めようと…」

「ジジイ…余計な事を…っ」

「私はまだ27歳だ。じゃ、『赤鼻のトナカイ』。」

「Σ曲の選択権無し!?…くそっ…真っ赤なお鼻の〜♪」


と言いつつ意外に熱唱しているアッシュ。

しかしそこに…


「…アッシュ…?何やってんだ?」


偶然(?)通り掛ったルーク一行。


「て、てめぇら…何故此処に…」

「アッシュが…『赤鼻のトナカイ』…くくっ……」

「ガイ!!笑うなどとは失礼ですわ。それにとてもお上手な…クスッ…」


堪え切れなくなった笑いを零したナタリア姫に、アッシュは絶叫した。


「歌なんて二度と歌わねぇぇぇ!!」


そしてカラオケグッズを破壊して逃走。


「私のカラオケグッズがぁ……」





私の美声をティアに聞かせてやりたかったぞ。byヴァン





06.クリスマスソングを熱唱せよ、カラオケ大会?-end-





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