1 01.ヴァン、サンタクロースをやってみる 今日はクリスマス。 いつも頑張っている六神将に、クリスマスプレゼントをやろうと思う。 異国では、『サンタクロース』と呼ばれる髭おじさんがプレゼントを配るらしい。 私には髭があるからきっと平気だろう(←謎) ――まずはアッシュ。 「ふむ、良く寝ているな…疲れているのだろう。」 そう言って私は枕元に近付く。 「そんなお前にはコレをやろう。…明日からも頑張れよ。」 育毛剤を置いてその場を立ち去った。 ――次はラルゴ。 ……まだ寝ていない。 サンタは良い子の元にしか来ないのだ。 ラルゴには無…… 「総長?何かあり……ごふっ!!」 おっと。 正体がバレそうだったので、思わず黄金の右腕を使ってしまったよ。 ハッハッハ。 ――さて、次はリグレットだな。 …リグレットが欲しそうな物か…。 やはり此処は、私の目覚まし時計しかないな。 毎朝私の声に起こされるのだ。 リグレットはきっと喜ぶだろうな…。 …そっと目覚まし時計を置いて立ち去った。 ――さて、半分来た所で…ディストか。 …アイツが欲しがりそうなもの…ふふ、準備済みだ。 …そうして私は『ジェイド写真集』(自作)を置いて立ち去ったのだった。 ――次はアリエッタ。 彼女には、『お友達』と一緒に食べられる骨付き肉だ。 ふふ…きっと喜ぶぞ。 ってぬぉっ、噛むな!! 私は泥棒ではない! サンタクロースだ!! 魔物に噛まれつつも部屋から脱出した。 全く、躾がなってないな……。 ――最後はシンク。 よし、寝てるな? さて…プレゼントは何に…… 「…誰。僕の部屋に忍び込むなんて、良い度胸してるね。」 Σしまった、寝たふりか!! 異国で、サンタの正体を暴こうとする者の上等手段だと言う…。 だが、私には効かんぞ!! 「さぁ、さっさと名乗り……ぐっ…!!」 『秘技・死者の二度寝!!』(と言う名の首締め) すまんな、シンク。 此処で正体がバレては、皆の夢が崩れてしまうのだよ……。 そうして私は彼の元に『変装セット』を置いて立ち去ったのだった。 ――翌日、変質者捜索隊が騎士団より派遣されたと言う。 01.ヴァン、サンタクロースをやってみる-end- ←→ back |