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―君のために戦う―



僕は


キミのためだけに


剣をふるう


それがたとえ


仲間でも。


僕に愛をくれたのはキミだけだから


友情とかそんなくだらないものはいらない


キミさえいればいい


それ以外は何も望まない


なのに


神とやらは僕のことが嫌いらしい


僕の願いは儚く散る


仲間すら裏切った


でも たとえ


僕が死んだとしても


キミが生きていればそれでいい


僕は キミの幸せ


それだけを祈るのだから


水に浸水されていく


この僕とシャルしかいないこの空間で



ふと考えている僕は



馬鹿なのだろうか?



所詮戯言にしか違わないか。



水が僕の体を喰らい尽くす



冷たい水に何も抵抗せず




ただ僕は




愛しいヒトの幸せを祈るだけだった。



苦しいとか辛いとか悲しいとか



そんなものはなく



ただただ



微笑していた。




なんてつまらない




僕の人生…





だが



少し、ほんの少しだけ




楽しかったと思えた。





少しづつ笑えた気がした。




だから






ありがとう





雫が頬を伝った気がした











さよなら








僕の愛しい ヒトよ





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