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その後、石化してしまったルーク。


少し申し訳ないと思ったのか、漸く大佐が重い腰を上げた。



「…ルーク、これは私の拙い発案であり、一つの意見として取って頂きたいのですが……」


「……何だよ。」


「こうしてみては、如何でしょう。」





―――……





「ティア…!」


「…ルーク?」



振り向いたティアは、先程と同じ反応。


ルークはめげずに、ジェイドに言われた通りの事を実行した。



「あのさ…これ!」



ずいっとティアの前に差し出した物。


綺麗にラッピングされた小さな箱だった。



「…何?これ……」


「それ…えっと…いつも、ありがとうって…お礼で……」



疑問を隠せず聞いたティアに、ルークは恥ずかしさに赤くなった顔を両腕で隠すようにして答えた。



「…私、に…?」


「あ、当たり前だろ!」



これ以上言わせるなと言わんばかりのルークに、ティアは思わず笑みを零した。



「有り難う、ルーク。開けてもいい?」


「お、おう!」



直視出来ないらしいルークは、目を泳がしながら頷いた。





「…これ……」



包みを開いて出てきたのは、小さなクマの人形だった。



「え、あの……」



可愛いもの、と言う事だけで内心とても喜んでいるティアだが、プライドがそれの邪魔をする。


しかし、戸惑っているのは事実だった。



「ルーク…これって…?」


「だ、駄目だったか!?」


「え……」


「ティア、可愛い物とか嫌いだったか…!?」



焦ったように捲し立てて来たルークには、思わずぶんぶんと首を横に振る。



「そ、そんな事…!凄く可愛くて、気に入ったわ!嬉しいもの!」


「そ、そっか…良かったぁ……」



へなっと椅子に座り込んでしまったルークに、ティアは首を傾げた。





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