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「作戦その二に行くとするか。」


「そうですね。」



ガイとジェイドがいつの間にか会議のように机を囲んで話し合っている。



「…俺、どうすればいいんだ?」


「先ず、本当にお前が原因なのかどうかを確かめる!」


「どうやって?」


「簡単です。貴方以外の人が話し掛ければいいのです。」


「おお、成る程!で、誰が行ってくれるんだ?」


「…此処は、お前が行くしかないだろう。」


「え、いや、俺以外の奴が行くんじゃ……」


「ティアの僅かな機嫌の変化が分かるのは、貴方だけなのですよ、ルーク。」


「だから、俺だけじゃ絶対無理……」


「ほらよ、これ使え。」


「それからこれも……」


「こ、これってまさか……」



ルークは、ガイとジェイドに渡された物を持って部屋を出た。





―――……





「…おい!」


「え?」



振り向いたティアは、驚いたように目を見開いた。



「…アッシュ?」



本当は、ガイから受け取ったアッシュのヅラと、ジェイドから受け取ったアッシュ用の六神将の服を着たルーク。


しかし、流石レプリカと言えるだろう。


見た目は完璧なほどアッシュとなっていた。



「あ、ああ…久しぶりだな。」



出来る限り声を低くし、偉そうにし、必死にアッシュを演じるルーク。



「え、ええ…珍しいわね。貴方がそんなまともな挨拶をするなんて。」


「あ、いや…気分だ、気分。」


「そう……」



納得したのかも分からない返答をすると、先程と同じようにティアはじっとルークを見つめる。


ルークはと言えば、いつバレるのかと冷や冷やしていた。


もしバレたら、怒っていないものも怒らせてしまうのではないかと気付いたのは今更だった。



「…で、ナタリアに会いに来たんでしょう?」


「えっ……」



先程とは違い、目を逸らす様子もなく普通通りに話し掛けてくるティア。


内心、やっぱり俺なのか、と悩みに悩みながら、ルークは首を横に振った。



「いや、今日会ったのは偶然だ。…今日俺を見た事は、ナタリアに言うな。」



アッシュの真似は上手く出来たであろうか。


因みに台本はジェイド作、問題はないはず。


去っていくルークに、ティアからの制止の言葉は無かった。





―――……





「…やっぱ、俺だよ……」


「でしょうね。」


「……っ…!」


「い、今のは大佐のおちゃめなジョークだ!気にするな、ルーク!」


「あはは、面白いですね。」





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