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 戦闘シーン3



「面倒くせぇな。食らえよ。」
右手で何かを放り投げる。それが合図となってベルサリウスの前に魔法陣が展開する。
「撃て!」
魔術が発動すれば人間に勝ち目はない。フルオートの銃声が聴覚を占領する。それはともすれば断末魔の悲鳴にも聞こえた。
「遅せぇよ。」
陽光を反射して煌めくそれは小さなコイン。放物線を描いて落下するそれが持ち主の手に触れた瞬間。

光が爆発した。

瞼の上からでも突き刺さる閃光は明らかに陽光ではなく。

目を開けた兵士は戦慄した。
ベルサリウスの正面あったものは全て無くなって、茶色の地面が見えるだけ。一直線の軌跡は見通せない程遠くまで続いていた。
所々に見える黒い塊はかつて同じ種族、仲間と呼んでいたもの。

「次はあんた?」
ベルサリウスは微笑んだ。





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