小話 | ナノ


 拷問?シーン



「さあ、どうされたい?」
微笑む。
笑っているのは口元だけで、サファイア色の瞳は絶対零度。
右手をついている小さなテーブルには薬品の瓶。
「むしろ、どうされたくない?」
「捕虜に対するぎゃくぐっ!」
顔を蹴った。鈍い音が石造りの地下牢に響く。鼻を折ったようで血が灰色の石を汚していく。
その赤は酷く不快だった。自分の血と同じ色。
「お前、自分が捕虜だとでも思ってたのか?」
頭を踏みつけ吐き捨てる。
緑の瞳に絶望が灯った。
「壁に固定しろ。」
看守は慣れた手つきで鳥男を立たせ、手枷と足枷で壁に貼り付けにする。
「さて、始めようか?」
先端に金属製の刺のついた鞭を手に取った。
その背に降り下ろす。悲鳴。皮と肉が抉られ血が滴るが致命傷には明らかに足りない。何度か降り下ろすと背中全体が血まみれになった。
「そろそろ吐く気になったか?」
「知らないって言ってるだろ!」
「しらを切るつもりならそれで構わない。」
鞭を置き、今度は薬品の瓶を手に取る。曇りガラスの瓶のラベルは塩酸。
ビーカーに注ぎ、鳥男の肩口からゆっくりと背中へ注いでいく。
「ぎゃああああ!」
よくそんなに叫ぶ体力があるものだと感心しつつうるさいので顔にも塩酸をかける。
「叫ぶ体力があるならさっさと吐けばいいものを。」





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