一方通行が交わる
一方通行が交わる(京→天[甘々])
気付けばいつもアイツを探していた
我ながら滑稽でフッと笑ってしまった。
しばらく探すと松風が洗い場でキョロキョロしていた。
どうやらタオルをベンチに置いたままらしい…
「おい、松風」
「あ…剣城
…うわっな、なに!?」
自分が持っていたタオルを放り投げたら松風の頭に覆い被さり視界を塞いでしまった。
「タオル、ベンチに置いたままなんだろ」
「あ…ありがとう!
やっぱり剣城って優しいよね」
「…優しくねーよ」
えへへぇと笑う松風を見てなら顔に仄かな熱を感じ恥ずかしくなり目線をそらした
「剣城…?」
「な、なんだよ…」
「顔、赤いよ?大丈夫?」
「ッ!!?」
まさか松風から指摘されるなんて思いもよらず一気に顔に熱が集中した
一秒でも早くこの場から逃げたしたくてタオルを乱暴に奪い取った
「くだらないこと言ってねぇで早く練習に戻るぞ!」
「ま、待ってよ!」
早いってばぁ、とぶつぶつ言いながら着いてくる松風にこれ以上何かを言われたくなく
汗を拭うふりをしながら未だに赤いであろう顔を隠した
チラリと松風のほうに視線を向ければ
何?と上目遣いでこっちを見られ言葉が出なかった。
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「剣城、天馬のこと見すぎ…」
「西園……」
座り込んでいると隣から西園に声をかけられた
こいつは俺が松風の事を気にしているのを知っているから
たまにこうして話しかけてくる
「バレバレだよ」
「………」
「まぁ…うん」
「なんだよ…」
「なんでもない!
天馬ー、一緒にやろう!!」
「うん!!やろう!」
「じゃ、頑張ってね剣城」
にこっと笑い松風の元に走る西園の背中を追いかけ目線を松風に戻した。
いつか―
この一方通行の想いが交わる日が来るかはわからない
ずっとこのままの方がいいのかもしれないとさえ思える―
「剣城も一緒にやろーよ!」
「……あぁ」
まぁ、今が楽しいならまだ
このままでも良いのかもしれない
よーし!今日こそ剣城を抜いてみせる!!
ふん、せいぜい頑張ることだな
負けるもんか!!
一方通行もいつかは交わるその日まで楽しもう。****************
長々とお待たせしてしまい大変申し訳ございませんm(_ _;;;)m
遅くなった癖にリクエストにお応え出来ているかわからない感じになってしまい本当にすみません…
苦情、書き直しいつでも承ります!!
この度はリクエスト本当にありがとうございましたッ!!