眠り姫


(京→←天)
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部活の休憩時間
水分補給をするもの練習内容を話し合うもの様々だ

そんな中、剣城は少し離れた木陰に歩いていた
すると木陰に人影が見えた

「……松風?」

天馬は木陰で涼んでいたがどうやら睡魔に誘われ眠ってしまったようだった
そよ風で髪がふわふわ揺れ
その隙間から額に残っていた汗が日差しに反射してとても綺麗で手を差しのばし天馬に触れていた―

「ん〜…」

「!?」

天馬はふんわり笑い剣城の手に頬をすり寄せてきた
予想外の反応に剣城は困惑したがなんと言えぬ感情に支配された

「まつ…天馬」

「すぅ…すぅ……」

誰にもみえない木陰の隅
大好きなやつが目の前にいる
毎日、触れたくて仕方がない感情を抑えていたがそろそろ限界で
愛しすぎて全てが眩んでしまう
眠る天馬の口に軽く触れるだけのキスをして頭を軽く撫で
皆のいるところへ戻って行った。


そして、小さな声が風に消えた

「……剣城のバカ、
どんな顔して戻ればいいのさ」

そう、彼は知らない愛しい人が顔を真っ赤にして本当は起きていた、なんて――
end


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