neta | ナノ
 
「よっ、フられ子ちゃん」
「…」
「華麗なスルーっ!飛ばしてんなあー!」
「…」
「サッカー部のディフェンダー君に告ったんしょ?」
「…」
「んで、フられた、と」
「…なによ。笑いに来たの」
「半分そんな感じぃ」
「…」
「もー、俯いてばっかじゃ可愛いお顔が見えないでしょぉ。体操座りでいじけてたら陰気だろっ」
「ぁ、ちょっと!」
「ハイばんざーい。おお、泣いとる泣いとる」
「なに…なによもう、さっきから!」
「何だろうなー」
「放っといてよ!」
「やーだ。お前面白いし」
「おもし…っ!?」
「号泣ですなあー。あーあ、可哀想に」
「っ…」
「ったく。バスケ部のポイントガードにしときゃあ泣かずに済んだのにな」
「…え」
「もったいねーの」
「た、かお、今なんて」
「ん?勿体無いって」
「その前!」
「ああ。ま要するにオレお前のこと好きなんだわ」
「すっ、」
「ということで、傷に砂糖塗っちゃう勢いだけど、オレにしとかね?」

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