neta | ナノ
 
「ハイちょっと集ー合ー」
「なんスか朝っぱらから…集合って…なんスか…押し掛けて来といて何言ってんの…」
「部活始まるギリギリまで寝てようなんて甘ちゃんなこと考えんな」
「えー…」
「さーて、今日は何の日でしょーぉかっ」
「…ぶりっこしたって可愛いだけっスよ」
「え、ちょっえっ可愛い!?ネタだったんだけど」
「はっ、俺としたことがつい本音が!」
「そういうのいいから…。まあ、よし。目ぇ覚めたね。で、今日は何の日?」
「………あー、女の子ってホントそういう…記念日とか………面倒臭い」
「最っ低ーー!笠松先輩の誕っ生っ日っだよこのバカ!!」
「えええいやいやそんなのいちいち把握してないっスよ!!」
「最っっっ低ーー!!」
「女の子ってぇぇああああもおおおお!!」
「祝うぞ」
「…は?」
「祝うぞ」
「…うん、まあ…知ったからにはオレも祝いたいっスけど」
「何しよっか」
「何…いやそんなパッとは…」
「アイディア無いのぉ〜?」
「無ー茶ー振ーりー…」
「あー、笠松先輩何喜ぶんだろぉ」
「その恋する乙女みたいなノリやめてくんないっスか」
「なんで?」
「いやなんでって、オレの彼女っしょ」
「…………………ああ、そっか」
「今!今なんか小声で!小声でなんか言った!!」
「いやあ」
「そんな意味深に笑われながら言われても!」
「まあいいよそれは。今は笠松先輩」
「"それ"がオレじゃないことを願ってる」
「ははは」
「その乾いた笑いぃぃ!」
「涼太朝から元気だねー」
「誰のせいだと思ってるんスか!」
「ケーキあった方がいいかなあ、甘いもの大丈夫かなあ」
「いきなり本題戻られると一瞬戸惑うんスけど」
「ねえ、笠松先輩の好きな食べ物って知ってる?」
「え?えーと……ああアレっス、肉じゃが!」
「かぁぁわいいいい!!」
「可愛いんスか!?」
「だって…作りたくなる」
「お、オレは?」
「ビーフストロガノフが好きなんだっけ」
「オニオングラタンスープ!」
「………無いわ」
「えっ」

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -