「いい香りがします」 「そ、そう?」 「はい。ボク、汗くさくないですか?」 「あ、えっと、大丈夫!むしろびっくりするほど甘いというか!」 「甘い…んですか」 「なん、というか、こう…妙に嗅ぎ慣れてる…ような」 「…ああ、たぶん、シェイクですね」 「そ、そうなの。どうりで」 「…」 「…」 「赤いですね」 「え?」 「顔」 「えっ」 「かわいいです」 「う、く、くろこくん」 「なんですか?」 「髪、が…くすぐったいです」 「…すみません」 「あっいや、謝らせたかったわけじゃ、なくて」 「分かってますよ」 「…え」 「照れ隠ししたくなる気持ちもよく分かりますから」 「ててて照れ隠し!?」 「違うんですか?」 「…ごめんなさい」 「(かわいい…)」 |