「が、学校なんて初めてです…皆さんに迷惑をかけないよう気をつけないといけませんね、兄様…」 「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。いつも通りにしていれば」 「はっ、はい……お、おかしいところなど、ないでしょうかっ」 「うん。髪型も可愛いし、寝癖もないよ。スカートも長めに作ってもらったしね」 「でもやっぱり、私からするとまだ短いです…」 「大丈夫、大丈夫。そろそろ行こうか」 「ひひひひひとが…いっぱい…あああごめんなさい、私のようなものがお目汚しを…お目汚しを…ごめんなさいぃ…」 「大丈夫だって言ってるでしょ?こんなに可愛いんだから」 「…兄様が?」 「うん?」 「あっごめんなさいそんなきつい目をしないで」 「まったく、本当に分かってないなあ。こんなんだからいつまで経っても無防備で、僕が居なきゃいつ食われるか…」 「食われ…お、お弁当ですか?あっ、そういえば今朝クリス兄様が、トマトは入れていない、と!」 「ああっ、また甘やかして!」 「トマトは甘くありません!酸っぱいです!」 「いやそうじゃなくて…でも甘いのだってたくさんあるんだよ!」 「騙されたんです!私はそうやって騙されたんですぅぅうう!!」 「あーーっ!!おおお前ら、なんでっ!?」 「あれっ、制服…!?」 「ああああっゆっゆゆゆゆううまさんこっことりりりさん」 「えっ…えっと…ひ、久しぶり、ははは…」 |