「姉様、はい。紅茶」 「ありがとー」 「砂糖たくさん入れておいたからね」 「うんっ」 「ミルクは?」 「今日はいいや」 「そう」 「…えーっと、V」 「なに?」 「その、姉様、っていうの…」 「双子とはいえ先は先だよ。姉様の方がちょっとだけ大人」 「……んぅ…」 「いや?」 「嫌、というかね…うん…」 「言わないと分からないよ」 「(Vの場合意地悪とかじゃなくて本気だからなあ…)」 「?」 「…あのね」 「うん」 「えっと…ほら、あの…」 「うん」 「…名前で……」 「名前?」 「呼んでほしいなあ、なんて…」 「名前かあ」 「(いやまあ、本名は期待してないけどね、さすがに)」 「あ、じゃあ、おいで」 「…はい?」 「ぎゅーっ。ね?そしたら呼んであげる」 「またそういうよく分からない要望をする」 「嫌ならいいけど」 「…ハグくらいなら、いっか」 「ん」 「……えっ思ったより恥ずかしいね!」 「だね。あ、はちみつの香り」 「今朝のホットケーキかな」 「甘い」 「香りだけだよ?」 「香りが甘い」 「そお」 「(あったかい…)」 「…V、名前」 「ちゅー」 「はっ!?」 「冗談だよ、 」 半分だけ冗談。 |