「あっけましておっめでとぉー!初詣行こうぜ、初詣ーっ!」 「うわー、新年早々むさいなあ。何が楽しくてこんな今更ときめかないメンツに囲まれて行動しなきゃなんないのよ」 「え、ときめかないんですか」 「噂の逆ハーレムですよ」 「春以外はもうナイ。無理」 「えっ、ぼ、僕ですか?」 「なんだよなんだよ春ちゃんばっかりぃ!」 「人様の家の玄関で騒ぐな喧しい」 「んじゃ私年賀状書くから」 「祐希がもう一人居る…」 「…俺書かないよ」 「はいはいとにかく行きましょう行きましょぉー!ねっ!福を招くのっ!」 「俺はお前らと居るだけで福が逃げてく気分だよ」 「要頑張れーじゃあねー」 「…」 「…」 「おっ?おおおお?」 「ちょっ、何ですか祐希さん。放してください」 「ラッキーアイテム」 「…は?」 「今日のラッキーアイテムはバカ、って神様が言ってるから」 「何それ千鶴でいいじゃん」 「えっ酷くない?」 「女の方が良いって神様が」 「スルーかよぅ!」 「ち、千鶴くん…」 「さあ祐希くん、そのまま引きこもりバカを連れ出して幸福を掴むのです」 「怪しいやつみたいになってるぞ」 「…いや私本当に行かな、」 「聞こえませーん」 「うわ寒っ!せ、せめて上着を!分かった、行く!行くから上着ぃ…!」 「はいOKもらいましたぁー」 「マフラーも取ってらっしゃい」 「あー!あああああ!ハメたな双子!!」 「バカはハメやすくて楽だなんて、まさか、そんなこと思ってませんよ」 「うわむかつく!」 |