neta | ナノ
 
「はあ…せめて病院から登校できないもんかなあ…」
「無理言うな」
「何とかできない?僕まだ中学校ぜんぜん行けてないんだ」
「いや、そればっかりは僕にはどうにも…」
「だよねぇー」
「やっぱ雨宮もさ、寂しかったりするのか?」
「そりゃあもちろん」
「…」
「でもね、お見舞いに来てくれる人がいっぱい居るから、意外と平気なんだ。ね、会長さん」
「はっ、はあ!?いや僕は別に、だな、生徒会長として生徒のアレを…アレで…」
「僕に会いに来てくれてるのか、それとも僕に会いたいから来てくれてるのか。それは今はどっちでもいいや」
「…な、なんだよ」
「スカート」
「嫌だっつってんだろぉぉおおお!!」
「あああ!今いい流れだったのにぃ!もう!」
「何だとコラ、まさか狙ったのか!?今の感動的な流れなら許されると思ったのか!?」
「えへっ」
「雨宮…お前なあ……もう見舞いに来るのやめるからな」
「えっ大丈夫?寂しくない?」
「何で僕が寂しがらなくちゃならないんだよ」
「だって僕のこと好きでしょ?」
「年下!ハッ!無いな!そもそも僕は恋愛する気ゼロだ!」
「そう」
「…え、いきなり冷めるなよ」
「構ってほしいの?」
「帰る」
「あー、拗ねたぁー」
「拗ねてなんかないっての!」

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