neta | ナノ
 
「レンレンおでんだよー」
「おや、また馬鹿なことをしましたね」
「な、なんでよ!コンビニおでん美味しいんだよ!」
「知ってますよ。冬の間何度も食べさせられましたからね、あなたに」
「だいこん美味しいよ」
「知ってます」
「はぁいレンレン、お食べ」
「あのですね、いいですか、おでんは寒い日に食べるから美味しいのです」
「え、うん。そうだね」
「しかし今は春です。気温で言えば夏寄りな春なんですよ」
「うん」
「…馬鹿なことをしましたね」
「こっ、こたつでアイス食べるのと同じだよ!」
「まあ確かに、真夏に涼しい部屋で食べるのは面白そうですが、こんな中途半端な時期ではうんざりするだけじゃありませんか?」
「うっ…」
「…本当に、馬鹿なことをしましたね」
「な、何度も言わないでよ!いいよ、全部自分で食べるから!」
「食べないとは言っていないじゃないですか。ほら」
「…何で口あけてんの」
「分かりませんか?」
「えっレンレンどうしちゃったの」
「気分ですよ」

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