「何か夜に蘭丸と一緒に居ると変な気分になってくる」
「そうか、そんなに蹴られたいのか」
「いやだってさあ！何かこう！ねっ！」
「…」
「む、無言で離れないでよ！傷つくから！」
「てかお前女子の部屋帰れよ」
「風呂上がりの美少女が居る部屋に帰れと申すか倉間！ついうっかり襲っちゃいそうで怖いんだよ！」
「うわ怖っキモッ。霧野もうちょい逃げとけ」
「どういう意味だ」
「おーっし、枕投げしようぜ枕投げーっ！」
「浜野くん、明日も練習あるんですよ？ちゃんと休んだ方が…」
「まあまあそう言わずにぃ、行くぞ倉間っ！」
「は？何で俺なん…うおっ」
「むぐっ」
「おお、蹴り返したぜよ」
「顔面じゃん顔面！倉間本気じゃん！」
「やりやがったな倉間ぁー！」
「い、いい今のは条件反射だ条件反射！俺は枕投げなんかしないからな！」
「じゃあ枕蹴りしようぜ！」
「枕蹴りとか浜野天才」
「特訓にもなるぜよっ！」
「いって！てめえ、おいこら錦！」
「うっはー倉間がキレたぁー」
「ちょ、ちょっと倉間くん、錦くん…」
「放っておけ速水、馬鹿は何を言っても馬鹿だ。見ろ、神童なんて完全スルーで爆睡してるぞ」
「こんな煩い中でよく寝てられますね…」
「なになに拓人寝てんの？やだ可愛い」
「…」
「おい離れろ、お前が来た途端心なしか神童が嫌そうな顔を…」
「エンジェル拓人がそんな顔するわけないでしょ！！」
「あーほら見ろよ！すっげえ眉間にしわ寄せてるじゃないか！」
「蘭丸がぎゃんぎゃん煩いからでしょぉー！」
「いやお前が、っ」
「おー、倉間、霧野に命中ー」
「うっわ、やべっ」
「……倉間ぁ…」
「い、いや、今のは錦が変な方向にさ、それでさ、」
「言い訳は聞いていない！」
「うわ、やめ、やめろって！俺が悪かった！」
「んっはー霧野超コエー！」
「…んぅ」
「おっ、どうしたの拓人、起きる？起きるの？起きたの？」
「んぅ…」
「逆にもっと深く眠っちゃったみたいですけど…」
「はっ、じゃあ今なら襲ってもバレないんじゃ」
「し、神童くん！神童くーん！」
「……ぅ」
「速水ぃ、何で起こすのー！」
「だ、だって！」
「あっやばい神童、」
「あ」
「お」
「ぇ、おっ、と」
「と、と、取ったぁー！神童選手見事なキャッチぃー！」
「え、なん、何だ？何してるんだ？」
「合宿っつったらこれっしょ！夜の恒例行事！」
「こ、恒例行事？」
「おい浜野、神童に変なこと吹き込むな。信じ混むから」
「ピュア可愛い」
「お前はちょっと口閉じてろ」
「ああああ居たぁーっ！！」
「ああああ！！？」
「何！？何か出た！！？」
「って瀬戸かよ…」
「やっぷーみどりん」
「やっぷーじゃねーよ！帰るぞ！」
「なーんーでーよーいいじゃんみどりんもおいで、倉間に総攻撃」
「は」
「面白そうだけど駄目だ！あんたも女子なんだぞ、こんなムサいとこに居たら食われちまうだろうが！」
「誰もこんな腹壊しそうなやつに手なんか出さねえっての…」
「だよなー」
「霧野とか絶対可愛い顔してさあ！上手いことさぁ！」
「何で俺なんだ！可愛くないし、こいつはわりとマジで無いからな！」
「あっ…蘭丸真顔だぁ…それはそれでツラい…」
「いやもう本当に…ちょっと…やっぱ…無理…」
「…さっきから食べるとか食べないとか、何の話だ？」
「腹が減ったなら夜食を買いに行くぜよ」
「お前らは分からなくていいんじゃねえか、特に神童」
「え、倉間何の話か分かってんの？」
「いやソレ聞くなよ。答えないからな」
「えー、つまんねーのー」
「帰るっつってんだろ！来いって！」
「あと５分…あと５分ムサいのと遊んだらユートピアに帰るからぁ…」
「もうお前の趣味がわかんねーよ俺は」