「ジンくん髪伸びたね」 「そうか?」 「うん」 「切った方がいいだろうか」 「どうだろうねえ」 「君はどれくらいの長さがいいと思う?」 「私は今くらいの長さも好きだよ」 「…そうか。なら、しばらくこのままにしておく」 「ああでも、去年のアルテミスの時くらいの長さも、すっきりしててよかったかも」 「…なら切る」 「あっ待って、もう少し伸ばしても…」 「…なら伸ばす」 「あっあっ、でも…ううん…今のままでもいいなあ…」 「結局僕はどうしたらいいんだい?」 「え?…いや、あの、私に趣味に合わせなくてもいいんだよ?」 「僕が君の趣味に合わせたいだけだ」 「…」 「…」 「…じゃ、じゃあ、現状維持、で」 |