neta | ナノ
 
「やややばい狩屋聞いて…聞いて…」
「何だよ近えよ。てか男の部屋来んな、女子んとこ帰れ」
「いや今はハーレム楽しむ余裕無いわ…」
「言っとくけどお前も女だからな?ハーレムとは言えねえからな?」
「実はさあ」
「聞けよ」
「さっき知らない男の子…いや大人…?よく分かんないんだけどさ、いきなり話しかけられたんよ…」
「…何て?」
「一年男子の部屋どこだったかとか何とか…」
「はぁ?何だよそれ。…ん、いや、待てよ。見た目どんな感じだった?」
「狩屋よりキリッとしてて狩屋よりイケメンだった」
「てンめえ今なんつった」
「いだだだだだ耳っ…耳ぃ…ちぎれる、ちぎれるぅ…」
「他に特徴は?」
「いいいだだだ痛いってばぁ…何か…髪黒っぽくて…背ちょっと高あああ痛いって!本当に!ちぎれるって!」
「はっはーん…そういうことか…」
「輝…私…耳ある…?」
「えっ耳?うわあ、真っ赤になってるよ!」
「天馬くんさー、剣城くん今どこに居るか分かるー?」
「えー?あー、みんなと一緒に入るの嫌だからって、遅れてお風呂行ってたよ」
「やっぱりな…」
「えっ何?何がやっぱりなの?」
「ん?ああ…さっきの奴さ、どうやらこの世の者じゃないみた…いってえ!」
「勝手に殺すな」
「つぅぎおかえぃー」
「信助何食べてんの?」
「グミだよー。天馬グレープいる?」
「いるいるー!」
「は?え?ツルギ?はい?」
「いってぇえ…あいつマジでスリッパ蹴り飛ばしやがった…」
「剣城もグミ食べる?」
「いらねえ」
「あぁ!?はあ!?あれ剣城!?」
「いいい痛い痛い痛いぃぃいい手ええ爪立てないでぇえええ!」
「お前さっき何で逃げたんだよ」
「いやだって、え、本当に剣城?」
「はあ?」
「風呂上がりで髪下がってるから知らない人だと思ったんだってさ」
「ああー、確かに別人って言われても納得できなくはないかもな」
「だね」
「はああ…はああああ…!まじか…あれ…剣城か…!」
「痛い…ってばあ…爪…食い込んでるぅ…」
「そうそう、アレは剣城京介13歳独身だぜ」
「独身いらなくない?」
「…」
「いって!二発目!スリッパ二発目きた!」
「ひ、ひ、輝!人類って凄いね!」
「そうだね…人類の爪って…すごく…痛いね…」

剣城は自力で戻ってきた

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -