「京ちゃん京ちゃーん!」 「…」 「京ちゃんやっほーこんにちは!」 「…」 「ねー京ちゃん昨日みやびんがね、ああみやびんっていうのは」 「サッカー部キーパーの雅野だろ」 「そうそう、そのみやびん。何で知ってるの?」 「先週の自分の言動を振り返れ」 「あっみやびんがね、佐久間さんにねぇ、京ちゃん聞いてる?みやびんがね」 「お前毎日よく飽きないよな」 「なにが?」 「帝国から雷門までわざわざ歩いて来てるんだろ」 「一日一京ちゃん!」 「阿呆か」 「運動にもなるんです!帝国は体育実技も厳しいのです!」 「そりゃご苦労なこった」 「京ちゃんのためなら西へ東へ」 「…」 「それでね京ちゃんみやびんがね、あっ松風きゅんだ、松風きゅーん!」 「あっ、久しぶりー!」 「久しぶりー!」 「二日ぶりだね!」 「二日ぶりだねー!元気だった?」 「元気元気ー!」 「松風きゅん聞いてー今日佐久間さんにねー、あっそうだ二人とも飴ちゃん食べる?」 「食べる食べる!わー、ありがとう!」 「んふふん、松風きゅんはオレンジかな?ピーチかな?」 「オレンジ!」 「ほい!」 「わーい」 「京ちゃんはいちごちゃんですかいちごちゃんですか?」 「いらねぇ」 「えー京ちゃんグレープ本当好きだねー」 「誰がいつそんなことを…」 「松風きゅん、今日は西園殿と葵姫は一緒じゃないのん?」 「日直と委員だってさー」 「ほーん。部活は何時からだっけか」 「んー、あと10分無いかな」 「頑張るのだよ、お二人さん」 「ああっ!」 「…」 「京ちゃんお返事!」 「…はいはい」 「はいは一回です京ちゃん!」 「そうだよ京ちゃん!」 「天馬テメェ…」 「京ちゃんこわーい!」 「怖い怖い!」 「あっ!あんなところにマサキたん発見!」 「げっ、見つかった…!」 「マサキたん飴ちゃんあるよぉー!マサキたーん!何で逃げるのー!」 「うわあああああこんないいところに霧野センパイが!」 「うおっ、どうした狩屋、なに隠れて…ああ」 「ふんっ!イケメンガードか生意気な!蘭ちゃん先輩こんにちはです!」 「あ、ああ…」 「蘭ちゃん先輩飴どーぞぉ」 「おっ、おお…うん、さんきゅ…」 「さあ引き換えにマサキたんを」 「狩屋?…ん」 「ちょおおお霧野せんぱあああああああうわちょっ無理無理無理せんぱああああい!!」 「取引成立ですね蘭ちゃん先輩」 「試練は乗り越えてナンボだぞ狩屋ー」 「ひひひひとごとだと思ってェ!」 「やめろ馬鹿」 「わ、京ちゃん」 「狩屋が気の毒だろ」 「気の毒て」 「剣城嫉妬だ嫉妬だー」 「なっ…」 「あー、そーゆーコトな」 「なに?京ちゃんもマサキたん追いかけ回したいの?」 「えっやめて怖ぇ」 「俺だってンなのお断りだ」 「どうせ追いかけ回すならお前を…」 「やだ京ちゃんったら!」 「オイ天馬」 「きゃー」 「きゃー」 「皆若いなー」 「…霧野センパイいくつなんですか」 「十四」 「…」 「何だよ」 そしてみやびんが佐久間さんに何をしたのか明かさぬまま帰って行く |