「いっくんこっち向いてー」 「…は?えっ待ておい」 「なあに?」 「何でケータイ構えてるんだ」 「待ち受けにする写真を撮ろうかと」 「…」 「ほらほら隠れないの」 「雑誌読んでるだけで別に隠れてなんかないからな別に」 「別にって二回言った」 「…うるさい」 「いっくーん」 「嫌だ」 「いっくん雑誌下ろそう?」 「嫌だ」 「何でそんな写真嫌がるのさ」 「嫌なものは嫌だ」 「撮らせてくれたらちゅーしたげるけど」 「なっ…おまえ、そん、そんな軽々しく、そういうこと言うな!」 「軽々しくなーいよ」 「…」 「いっくんってば」 「…あのさ」 「うん」 「その、一人は恥ずかしいからさ、だから、」 「うん、要するにいっくんは私とラブラブツーショットが撮りたいわけか」 「…」 「違うの?」 「…文句あるか」 ちらりと少しだけ雑誌を下ろした幼馴染みの顔面女子力があまりにも高かったのでまずはこれを撮ろうと思ったら、逃げられて拗ねられました。 |