虹は溶けて朝がくる






「そろそろお別れだね」
そんな言葉は聞きたくなかった。

ずっと
笑っていたい。
ワクワク、ドキドキしていたい。
哀しいことなんてもうたくさんなの。

後ろの賑やかな遊園地の風景は変わっていく。
ああ私の家だ。

風がさぁー…と吹いて私と仮面の髪を揺らす。

「キミはまだ別れたくないの?」
と私を抱き締めた。
温かい。幸せで溶けていきそうだ。

また風がこちらに吹く。


仮面の後ろの風景に一人私と目が合った人がいる。
結構離れてるけど、私には分かる。あの人だ…。
ずっと想っていたあの人。


「…」

急に悪寒がした。
怖いー…。
立てなくなりそうだ。

私の異変に気付いたのか、
仮面が声をかける。

「いいのかい?」

瞬時に身体全身から
「嫌だっ!」
と信号は発せられ、
仮面を突き飛ばす。


仮面はバタリと倒れてしまった。

あんなに優しくしてくれたのに…
ごめんなさい!



朝空に虹が架かっていく。

ああ、朝がくる。

あの人は虹の真ん中にいる。
素晴らしく綺麗だった。
それしか言えないくらい。


また一日は始まるのは辛いけど、
良いことあるよね!













―――――――――――
夢オチの話。
私が夢見たのは朝の虹が本当に綺麗ででもこれは戦争だか核兵器の始まりだったみたいな綺麗で怖い話でした。
本当はこれがサイト第一号です(笑)




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