少しだけでも【風宮】



※中学時代で付き合ってない






「風丸さん!よければ一緒に食べませんか?」
昼休みが始まっていつもの如く円堂たちと食べようかと思っていたら、教室の外で1年生が呼んでるとクラスメイトに言われた。
教室の外にはお弁当を持った宮坂がいた。オレを見た途端にパッと表情が明るくなる。
「えっと……」
風丸が戸惑っていると、宮坂は早口に説明し始めた。
「今日仲いい子達がみんな委員会や部活やらで一人でご飯になっちゃって……あの駄目ですか?」
駄目ですかときかれると駄目とは言えないし、こっちは約束もしてないいつものメンバーでのご飯だ。たまにはいいかと風丸は首を横に振った。
「いいぞ、ちょっと待っててくれオレも弁当取ってくるから」
「ーーありがとうございます!!」
宮坂は満面の笑みを浮かべて持っていたお弁当を抱き締めた。
風丸は円堂たちに軽く話してお弁当を持って廊下へと出た。宮坂はじゃあ時間なくなるので行きましょうと急かすように歩き始めた。
「食べる場所にあてがあるのか?」
風丸がきくと、少しはにかんで答えた。
「えへへ、着くまで内緒です!」
ずっと嬉しそうな宮坂をみて、風丸もなんだか楽しくなってきた。たまには後輩と昼を一緒に食べるのもいいなと食べる前から思ったのだった。



20211027




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