可愛い嫉妬【風宮】



※めちゃくちゃ付き合ってます!
お題「彼の恋人だからムカつくんです」


『私のものなんだから……』
みていたテレビドラマからは泣きながら恋人の袖を引いている女の子が映っていた。
手元にあったスナック菓子を口にしつつ、チラリと隣をみると風丸さんは難しそうな顔をしていた。
「なんで泣くんだ……?」
ぼそりと呟いた感想に宮坂は吹き出してしまった。
「え、風丸さん、分からないんですか?今の流れみてましたよね」
「そりゃあみてたけど、元々二人は恋人同士だろ?なら泣くことないだろ……」
やれやれと宮坂は風丸さんの腕にだきついた。
「これを仕方なくとか好意なくても他の人にされたら嫌じゃないですか?それが何度もあったり、例え彼の家族だったりしてもヤキモチ妬いちゃいますよ」
「……そうなのか?」
宮坂は返す言葉が出てこなかった。
風丸さんのこういうところは本当にどうしようもなく……。
宮坂はため息をしてもっときつく腕を抱きしめた。
「だからモテないんですよ。でもそのままでいてくださいね、モテてほしくないんで」
そっかーといいながら、風丸さんは宮坂の口を塞いだ。



20211014




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