教えて?【基緑】



※付き合ってない。
お題「恋の公式が分からない」





「ヒロトー!こっちもお願いー!」
緑川が手を上げて、ヒロトを呼んだ。ヒロトは左右にいた小学生たちにごめんねと小さく謝りながら緑川の方へと駆け寄った。
「これさーどう解くんだっけ?」
耳元でこそこそと囁いているとヒロトはびっくりした顔をされた。もしかしてこんなのも知らないのかと思われたのだろうか。
「あの……緑川さ、」
「いや!オレも考えたんだよ!?ちょっとど忘れというか得意分野じゃないし……」
中学1年生の頃の数学の問題だが、公式の当てはめ方が分からないのだ。それだけ、なはずなのにと慌ててしまうがヒロトは首を横に振った。
「違うよ、そういうことじゃなくて」
ヒロトは緑川の耳へと囁いた。
「こういうふうに耳元に温かい息がかかるとどう?」
言われてから身体がブルっと震えた。すぐにヒロトから離れると、ほらねとヒロトは肩をすくめてから教えてほしそうにしている子の元へといった。

びっくりしたのもある。でもそれ以外にドキドキする。これってなんだろう。
教え終わったのかさっきの小学生たちに方へと戻ろうとするヒロトの裾を緑川は掴んだ。
「ヒロトもドキドキした?」
「ーーーーそれは自分で解いてください緑川くん」
緑川はおでこをトンと叩かれたのだった。





20210906




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