俺のとこ来いよ【奏純】





※実は付き合ってない。
お題「俺のとこ来いよ」


「お前こんな週に何度も来るならここで暮らしてるみたいなもんだよな」
奏用になってきた麦茶の入った赤いマグを渡すとありがとうと受け取り一口飲んでいる。
「じゃあ一緒に暮らしていい?」
「え、ああ……まあ」
こんな感じで流されてしまった。まさか本当に数日後から一緒に暮らすことになるなんて思わなかった。

 
一昨日に奏から家族から許可貰ったと連絡があって、昨日の連絡では明日から住むよーと言われて、オレがやっぱ待ってくれと言う前に今日から住むことになった。
ピンポーンと呼び鈴が鳴り、インターホンをみると奏が大荷物でやってきていた。オレが玄関まで行って迎えに行くと奏は笑顔満開だった。
「今日からよろしくね!」
「ーーーーあの、さ……奏」
「ん、なあに?純哉くん」
奏は靴を脱いで重そうな大きい荷物を軽々と持ち上げて部屋の中へと進む。今更軽い気持ちで許可してしまった、間違いだったとは言いづらい。奏はリビングでとりあえず荷物を下ろすと、オレの方をみた。
「純哉くん、やっぱナシではもう遅いから」
オレの心を読んだかのようなことを言うから内心焦った。
「お、おう……」
「じゃあさ、改めてもう一回誘ってよ。女の子に言う感じでさ」
「は?おま、何言って……」
奏はお願い!と手を合わせてオレに頼み込んできた。こういう奏に弱いなあと思いつつも、オレは断れずにはあとため息をこぼす。奏から視線を逸らしてオレは咳払いをした。なんたか恥ずかしくて目を合わせては言えない。
「オレのとこ来ないか、奏」
「………うん!やっぱ純哉くんはかっこいいね!」
奏は嬉しそうにはしゃいでいた。 




20210805




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