あめ【創作】





キスとキスの間にある変な瞬間が気持ち悪くて、飴を食べながらでもいいかなと思ってグレープの飴をポケットにいつも入れていた。
「なんでアメ食べてんの?キス嫌いなの?」
首を振るが結局納得してくれず、本番前に帰ってしまうことが多かった。
「キスが美味しい味ならいいじゃん」
「わけがわからないね、お前は」
大きな手がぐりぐりと頭を撫で回して帰っていく。
「また来てね、僕待ってるから」
足に繋がれている重りがズズッと音を出した。彼が扉を閉じると、慣れ親しんだ真っ暗な部屋になった。




20210701




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