行けなくても届けたい【ディアドリ】ド!




振り返った大画面には沢山のファンからのメッセージが流れていく。
「え!?これって……」
「ワースゴゴゴイーーー!!!」
千弦が大きなジャンプをして、いつきは口を大きく開けたところを手で隠している。流れるメッセージと共にかかっていたBGMにのせて、会場から歌がきこえてくる。
慎は会場の方を向いて、ありがとうと深くお辞儀をした。今にも溢れだしそうな涙が1つこぼれてステージへと落ちていく。そこへ純哉が慎の背中をポンと叩いた。
「自分たちの曲がこんなにも胸にくるなんてねな、想像もしなかった未来だ」
そういって、二人で顔を合わせて笑った。他の三人も泣きそうになりながら全員で手を繋いだ。
そして奏が大きな声で叫ぶ。
「ありがとう!!!スペシャルなエール!!!オレたちも送りたいからこの曲聴いてください!」
この曲からオレたちの未来は切り開いていった。沢山悩んで沢山練習して、時には喧嘩もしたけれどこれからもみんなでずっと先の未来へーー!!!
 
大きな拍手と声、そしてここにはいない人たちからの応援メッセージは彼らの胸を熱くして次の未来へと背中を押すのだろう。



20210316





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