寝顔の君も素敵【ディアドリ】ド!



※いつきお誕生日おめでと!いつき高3設定です。

 

「ねえーいつきー」
奏がロケバスに乗り込むと一斉にシーッという声と共に3人に睨まれた。奏は慌てて手で自分の口をふさいだ。そのまま3人が指差す奥の方をみると、スースーと寝息を立てて眠るいつきがいた。完全には横にならず窓にもたれ掛かっているところをみると、少しだけと寝たようだった。
「やっと寝てくれたんだよー起こさないでよね!」
千弦が頬を膨らませて奏に詰め寄った。ごめんと奏が謝りながら空いていた席に座った。
「ったく、千弦の謎睡眠術によってやっと寝てくれたんだよ。受験もうすぐなんだから少しは仕事セーブしろよな」
純哉がため息をついた。慎も純哉のいうことに頷く。
「ここのところ、空いた時間は勉強している姿ばかりみてたからな」
「いっちゃん全部頑張りたいからねー仕方ないけど……」
千弦が寝ているいつきの横に座って寝顔を眺めている。
「それにしたってさ、もうちょっと……もうちょっと頼ってほしいよな。オレらだっていつきの分頑張れるつーの。ここ数日はどうしても仕方ないとはいえ」
純哉も座席から後ろを覗いていつきの寝顔をみていう。いつきの斜め前にいる慎も同じくいつきの寝顔を見つめた。
「誕生日本人がいない誕生日イベントはあり得ないならな。いつき自身も分かっていただろうしなにより楽しみだったのだろうな」
皆がいつきの寝顔をみるので奏もつられて静かに駆け寄ってみた。
「よかったね、これは疲れてる顔じゃないよ」
奏は思わず顔がほころんだ。とても幸せそうに寝ている。他のメンバーも笑顔だ。いつきは寝ていてもすごいなあと奏は素直に思った。
「いつき、お誕生日おめでとう」
日付が変わるまで今日もお疲れさまと小さく声をかけたのだった。


20210121





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