添い寝【大人照吹】



※付き合って同棲してる。




バタンとベッドからまた落ちた。吹雪はジッとベッドをみると、すやすやと気持ち良さそうに寝る恋人照美と……そして子犬がいる。子犬はクアーとあくびをして前足を丸めて照美の首もとで身体を丸めた。
「………」
吹雪は深呼吸をした。吸って吐いて気分を落ち着かせる。大丈夫、僕にはその資格がある。
吹雪はベッドに入って、照美の身体に背中からそっと抱きついた。一度寝てしまうと照美は基本起きないので、心音が乱れずに伝わる。
すると、ムギュウと顔を柔らかいもので押された。
「犬くさい……」
吹雪は犬の前足を押し退けて、照美の首もとにいた犬を自分の頭の後ろへと移動させる。しかし、犬も負けてない。再び戻ろうとのそのそと吹雪と照美の間に入ろうとした。
吹雪は抵抗して入らせないようにと照美のうなじに口づけをした。
「この人は僕のなんだ」
小さな声で犬にいうと、伝わったのかその場で身体を丸めて寝る体勢になった。
絶対渡せない。僕の隣に今、いるのは彼なんだから。
吹雪はもう一度目をつむり眠りに入った。
 
ーーーこの流れを三回以上繰り返し、気付いたら照美がおはようとベッドの落ちた先で挨拶をしていた。ハッとしてみると、犬はベッドの上ですやすやと眠っていたのだった。




20201216




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