140字SSログ@【照吹】【吹照】【照吹】



※140字以内でお題のSSS
※1つ目は受け目線でバッドエンド、2つ目は攻め目線でハッピーエンドです


≪幸せにはできないけれど≫【照吹】

僕の告白をきいて彼はうんと答えたきりだった。
次に来る言葉はなんだろうか。
謝りの言葉?それとも……。
右往左往する抜けないMFを僕は抜けてゴールを目指せるか。
口をゆっくりと開いた照美が出した言葉とともに身体が引き寄せられた。
それがすべての答えだ。




「始まりも終わりも必ずあると思うんだ。
 でも君との関係はそれではなかった。
 好きだった、愛していた。
 きっとそればかりでそれしかなかったはず。
 だから終わりを告げて、君に始まりの鐘を鳴らそうと思う。
 吹雪くん、僕の手を離して広い世界へと行っておいで」





≪幸せにならなくてもいい≫【吹照】

キスしたあとの瞬間のふわっと微笑む顔が好きで、幸せの意味はこれだと照美は感じていた。
「ごめんね、僕は永遠に君を幸せにできないから」
断りをいれて触れる。
「それでもいいんだ」
ちゃんと笑えているだろうか。
「ごめんね」
悲しそうな顔も照美には関係なかった。





なんていったか分からなくても関係に甘えていた。
「いいんだ、僕はそれで」
照美はいつでも許してくれる。
悲しそうな顔すると、照美は頬に触れて
「不幸せでもこうして触れる距離にいたいんだ」と。
だから僕はそのまま手を握って偽物の愛を沢山あげるね。








※次のだけ1つ目ハピエン、2つ目バッドエンドでした。すみません。

≪言えない一言≫

言う瞬間にいきなりボールが当たらなくてもいいじゃないか。
吹雪はベッドに臥している照美を見つめ、偶然を恨んだ。
「早く目を覚ましてくれないかなー」
吹雪は言葉にしながらも本当は答えは知りたくない気持ちも気付いていた。
照美の瞼は閉じたまま、過ぎる暑い日の午後。





いってしまってはいけないんだと自分にブレーキをかける。
きっと君は僕から離れてはくれない。
「君にこの言葉を贈りたい」
「なんの言葉?」
キラキラと光るおめめに僕を信じてくれた思いが透けて見える。
「さよなら」
瞳から崩れ落ちる破片には思い出が映った。





20140605




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