会話文【照吹】





すき【照吹】


「言葉にしてよ」

じっと目を見て僕は訴える。


「嫌だね。君は言葉で満足しない。すぐにもっとと欲しくなる」

照美は目を合わせない。


「欲求は満たされたらそこで終わりなんだよ。愛も同じ」

「君は知らないんだね」

「何を?」

「僕は毎日毎日君に送っているのに」

「何を?」

「うん。それでも構わないんだ」


「アフロディ君はいつもいつも遠回りで行ってること意味分からない」



ふふっとふにゃりと笑う顔を壊したくて壊したくて、



「キスするよ」

顎を取り吹雪が言うと、照美は予想していたように答えた。

「すればいい。それが君からの返信だ」

うっすら桃色の唇に僕からの返信。





そっと離れると照美はクスクスと笑い出す。

「やっぱり足りないって顔してる」


悔しそうな顔する吹雪の耳元に口を寄せて、照美は伝えた。




「 す き 」







拍手文でした
20130430




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