【蘭マサ】



「可哀想な人間っていると思いますか」
フィールドのはずれで休んでいる蘭丸に声をかけた。
「いきなりなんだ」
「別に」
マサキは蘭丸の隣に座る。
「お前は可哀想ではないぞ」
「そんなことを訊いているんじゃありません」
京介と天馬がファイヤートルネードダブルドライブの練習をしている。なんでもあれは気持ちを一つにしないと出来ないらしい。二人ともシュートをする前に互いをみて合図する。それで意思疎通ができるのかはなはだ疑問だ。あぐらをかいて蘭丸からの返答を待つ。二人は同時にジャンプしてボールを一緒に蹴る。加速で炎の球となったボールは見事に三国のゴールを奪った。
おーとか呑気な声をだしていると蘭丸に思いっきり頭を叩かれた。
「いったあああ!!!なにするんですか!」
「ん、これでお前は可哀想の一員だ」
蘭丸のその晴れやかな笑顔にマサキは一気に顔が赤くなった。




20120917




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