不安【ガゼバン】






10/9記念 カオス戦前





「ジェネシスの称号のため」
それだけで立ち上げたカオスというチーム。
それだけでじゃ、なかった。
変わってしまった俺たちをどうにかしたかったのかもしれない。
いや、ただたんにまたガゼルと同じチームでプレーしたかったかもしれない。
答えは出ない。エイリア石のせいだろうか。




ガゼルのカオスにかける思いは殊更強く伝わってくる。

「ノーザンインパクト!」

努力なんて言葉が似合わないアイツが汗をだらだらかいて
必死に練習している。


引き分けは負けたと同じ。
次勝たなければデザーム達のように消される。


けど、その必死な姿を見ているとツラい。
やめろよとは言えないのが悔しい。

昔は一緒にプレーしてすげー楽しかったのに
今はそれがない。

「もう一度いくぞバーン!ファイヤ…」
バタッ…
ガゼルは倒れた。

「!ガゼル!しっかりしろ!」

「ああ…」

顔色が悪い。
「一回休もうぜ、お前身体ボロボロだろ」

「何を言うまだ…っ」

「どこがだよ!少しぐらい休んでもカオスは勝てる。俺達がタッグで組んでんだぞ、ほら肩かしてやっから」


「…それもそうだな」


バーンはガゼルを支えベンチへと行った。

「ほら、アクエリ」
バーンはガゼルにペットボトルを渡す。
まだ顔色が優れない。

「…なあ、バーン」

「なんだ」

「絶対勝つよな」

「当たり前だろ」

ガゼルが珍しく弱気だ。やはりこの前の試合を引きずっている。

すると、ガゼルがバーンの肩に頭を寄せた。
いきなりのことでバーンは顔が一気に真っ赤になったが
そうとはつよしらず
ガゼルは言った。

「絶対勝てるよな」

不安そうな声だった。

「だーかーら」
とバーンはガゼルの頭をぽんぽんと撫でる。

「俺達最強の二人のチームだぞ?」


「そうだよな」


そう言うとガゼルは寝てしまい、しばらくバーンはその体勢から動けなくなってしまった。


(どんだけ可愛いんだよ、こいつは)













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