aquaとと微妙にリンク。
テッドの帰る場所。










三百年、生きた。
何度も挫けそうになった、右手に宿る死神が酷く憎かった。
村を潰した。何人もの命を奪った。
疲れて、一度死神を手放した。
憎かった。大切だった。支えだった。これではいけないと思っていても体が動かなかった。
そんな、動けなくなっていた自分を眩いばかりの青が連れ出した。霧を赤が切り裂いた。手を繋いだ。海から、風が吹いた。
罰の継承者、大きな力を得る代わりに宿主の命を削る紋章。
右手の死神とはまったくの逆といっていい紋章。じわじわと、がりがりと、静かに大きく、確実に命を削られながらも最後まで笑っていた天魁の星。
霞んでも、見えなくなることはない光。

最後の時、憎くも愛しい死神を強く感じた。酷く傷ついた顔をした、今にも泣きだしそうな顔の親友。微かな風。
波の音、海の匂い。
懐かしい景色の中に、光を見た気がした。

丁度良い、これでおしまいなのだ。全てを親友に押しつけて逝く。だから。

「ラズロ」

ああ、その目だ。
かつて、自分を救いだした青の目がやわらかく細められた。



闇の気配がした。赤と黒、ぐるぐると渦を巻く。
罰と悲鳴が満ちる空間。静かな許しと償いの刄を見た。


おかえり。テッド。


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