テッドがソウルイーターを宿したまま生き延びて4主と再会したら捏造。 1主は普通に軍主やってます。テッドが生きている以外はそのままです。 「ひさし、ぶ、り」 「何だよその挨拶は」 「ごめん、だって」 まさか会えるとは思わなかった、とラズロはぽつりと呟く。テッドはそんな態度の、昔と変わらない、しかし少しやわらかい印象になったラズロにくしゃりと顔を歪める。テッドもまさか会えるとは思っていなかった。 最後に見たラズロは、青い瞳を瞼で覆いぴくりとも動かず小舟に横たわった姿だった。 あたたかい、心音は確かに止まっていたのにまだ生きていると思いたくて仕方がなかった姿。ラズロは罰に喰われなかったのだ。 結局死んでしまうのではないか、と自分を闇の中から光の下へ連れ出した青い光をテッドは少し恨んだが、ラズロはテッドの希望であり続けた。どんなに霞んでもそれは消えることのない星だ。 「驚いたな、君がこんなところに近づくなんて」 「親友がここの軍主に力貸してる、リーダーこそ観光か?」 名前で呼ぶには少しくすぐったくて昔の呼び方で呼べば私はもうリーダーじゃないよとラズロが笑う。テッドもつられて笑えばラズロは優しく微笑んだ。 「変わったね」 「ラズロもな、……いや、アンタ変わらないな」 「ありがとう?」 そうやって首を傾げる癖も昔のままだ。霞んでしまっていた星が今はよく見える。ああそうだった、と思うことが多い。青の目は記憶の中より遥かに綺麗だがきっと昔から変わらずこのままなのだ。 自分が惹かれた光が変わらずそこにあるのが嬉しくなってテッドは小さく笑う。ラズロも首を傾げたまま微笑んだ。 「なんかアンタあの子に似たんじゃないか?」 「あの子?」 テレポートの、と言えばラズロの口からすぐに名前が出る。しばらく考えた後、そうかな? と分かったのか分かっていないのか、何も考えていないような顔で聞いてくるラズロにテッドは思わず吹き出した。 「その、顔が、そっくりなんだよ」 「酷いな、私とビッキーに失礼じゃないか」 何となく無邪気な顔をした犬に首を傾げられた時に似ている、と腹を抱えてツボに入ったと笑うテッドの頭をラズロは軽く叩いた。 「もう、変わりすぎだよ」 文句を言いながらもその顔にはしょうがないなといった微笑みが浮かんでいる。テッドは笑い声の間に小さく悪いと謝罪した。 「君がそんな奴だとは思わなかった」 「アンタがそういう奴でよかったよ」 安心した、と言うテッドにラズロは、君って奴は、と呟き苦笑する。 「時間、あるんだろう? お茶にでも付き合ってよ」 「リーダーの命令は絶対だからな」 「お願い、だよ」 一生とは言わないけど、と顔の前で手を合わせるラズロの頭を、テッドはどうしたものかと少し迷った後ぐしゃぐしゃと撫でた。 |