巻き込まれた、なんてギャラリーが知るわけない。
だって此処から見える場所じゃなかったんだから!

しかも、上手くやった…?

転倒したのは雷帝の奴だった、今の声の主を見ると同じエンブレムが胸に…
まさかコイツら。

「その話、裏で詳しく聞かせてもらおうか?」

気付いたら俺はその男の腕を掴んでいた。

「っ、げんぶ!!」

「俺ら…別に」

「いいから来なよ」

有無を言わさずそいつらを引っ張ると俺は人気の無い方へと歩きだした。
此処はギャラリーが多過ぎる。

途中、うちのチームの人間に解散していいよと告げ俺は奥へと進む。
三臣だってチームの人間がいない方がいいだろうし。
なんてゆーか、気まずいだろうから。

「それで?さっきの話、どーゆーこと?」

「さぁ?なんの事かわかりませんけど」

「俺らなんか話してましたかねぇ?」

歩いてるうちに落ち着きを取り戻した二人は、あくまでもとぼける気らしい。
へらへらと笑って話を流そうとしている。

「…………」

背も高くないし、筋肉もつきにくい。
おまけに顔は愛らしい。
って言うのは冗談だけど、どうにも俺は外見でナメられるらしい。
いつもは三臣が隣に居てくれるから、そんな事ないんだけどね。

「…………」

「もう、行っていいっすかぁ?」

「俺ら総長んとこ行かなきゃいけないんすよね」

こんな奴らに、三臣が…



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