気持ちと裏腹に、近づくゴールに俺は息をのんだ。
行きたい。
行きたくない。
『三臣、1位はあげないけど、俺の後は必ずお前じゃなきゃ嫌だよ』
――――――‥っ!!
いやだ、
やめてくれ。
俺は、
俺は――っ
「なんだ、玄武の片腕だって大したことねぇな」
ゴールの瞬間。
どこからともなく漏れた声に死にたくなった。
元様。
貴方の望む愛を与えてやれない俺は恋人として失格でしょう。
でも、
走りさえままならないのなら、片腕にすらなれていないのでは?
好きです。
誰よりも、貴方を。
足手まといになるくらいなら死んでしまいたい。
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