俺、真添三臣はものすごく困っていた。
理由は今俺のベットでふて寝しているこの人。

さっきまで呼び捨てにしろと騒いでいたが諦めたのか寝てしまった。

元様…、うちの総長だ。


この人の我が儘ならすべて叶えてしまいたいがそれは出来ない、掟は絶対なのだ。

一、総長には敬意を払い様をつけるべし
一、総長に個人的に話し掛ける事を禁ず
一、総長の身が危険に晒された時は盾となるべし

そう、この掟を決めたのは外ならぬ俺−…

自分の為に、そして、元様の為。

どんなに嫌がられようと距離を置いておかねばならない。

この、気持ちが溢れてしまわないように。

「ん、ぅ…」

尊敬と愛情が入れ代わったのはいつだろうか、この人を想い欲を吐き出した夜はいつから…?

俺はバイクが好きで、純粋に速く走れるこの人に憧れてた。
チームのみんなも大切だったし、好きだった。

ソレが気付けば俺の中はこの人だけになっていた。

好きで、仕方なくなって

許されないと知りながら夢の中で何度も犯し、その唇を貪った。

「…最悪だ」

罪悪感と欲望で緩く締め付けられて息が出来なくなってしまう。



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