考えてたら、ふっきれた。
三臣が悪いんだ。
俺悪くない!
愛してるし、何より俺のが偉いんだし!
「…うっし!」
勢いよくベットから飛び降りると顔だけ洗って俺も外へと飛び出した。
三臣のバイクはとまったままだから、多分バイクにのるのも忘れるぐらいに気が動転してたんだろーな。
これならすぐ追い付く。
「甘くみるなよ!」
こう見えたって俺は走り一筋でチームを作りあげた北区の玄武!
足もないお前が逃げ切れるわけないじゃんか!
取っ捕まえてやる。
お前は俺のなんだって!
なんか多分俺、ブチ切れちゃってるんだと思うんだよね。
人間悲しすぎるといきなりプツンといっちゃうじゃん?あれあれ。
取っ捕まえた後のことなんかまったく考えてなかったわけよ。
ただたんに感情のまんまに突っ走る。
男はこうじゃなきゃ。
「いっくぞー!」
蒸した愛車の音が心地いい。
あ!ちなみにうちは爆音ヨロシクの安い暴走族と違って速さ重視だから!
音は何も弄ってないよー。
……まぁ、こんな朝っぱらから蒸せば言い訳にしかならないけど。
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