「なっななな!!何をっ…!!!」
そりゃ年頃の男ならばそんな夢くらい見るでしょう!
げっげんに俺だってその夢のせいで…
ってそうじゃなくて!
俺にそんなことを言われても!
「三臣が!三臣が悪いんだからなっ!!」
未だ枕に顔を埋めたままの元様が唸る。
「そ、そんな!!」
「そーだよ!だってだってだって」
ちらりと覗く瞳が潤んでいて、俺の背中は粟立つ。
そんな目で見ないで下さい、ただでさえ
「三臣が……あんな、触り方…するから」
我慢してるんですから!
そんな声でそんな言葉は反則だろう。
「思い出し、ちゃう」
あぁもう…この人は!
なんだって本当にこう!
頼むから、それ以上喋らないでくれ!
「変になっちゃう」
「…っ、元様!」
気が付けば枕を引っぺがして、元様の肩を押さえ付けていた。
無理矢理仰向けにされた元様と、押し倒す俺。
「お願いだから…少し黙って下さい」
真ん丸に見開いた瞳が瞬きすら忘れて俺を見る。
「三臣…?」
「俺が、俺が、…」
そのまま俺は倒れ込んで元様を抱きしめた。
体重がもろにかかってかなり重いだろう。
「おかしくなってしまいそうだ」
すぐにどきます。
だから、せめて今はこのまま。
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